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逆転満塁ホームラン!
第18章 夢の高級ホテル
そうなんだよね、明後日から球団スタッフである私も勿論同行して……恒例のハワイ旅行を控えているウィングス。
みんな忙しいだろうし帰ってきてからでいいじゃん?という私の意見なんてフル無視されたに等しい。
勝手に役所に行って手続きを勧めるわ…式の段取りを今日で決めるわ…と忙しく動き回っていたこの人は、やっぱり自己中で間違いない。
というか、変な所が頑固なんだろう。
まあ、こうやってキッチリと謝れるからこそ皆から可愛がられてるんだろうけど。
「俺達二人は素直じゃなくて。特に俺なんか餓鬼やから自分が折れるとか先に何かを言う・する、とかそういうのが出来なくて──」
「それ故に沢山、里奈と喧嘩しました。そして、その度にチームの皆には心配も掛けたし相談も乗ってもらったし、結果……沢山迷惑を掛けてしまいました。」
「それでも…!俺がリーグ優勝の場であんな無茶な真似をしても誰一人として責める人は居なくて……むしろ、皆揃って『やっと言えたか!』とか『男になったな!』とか褒めてくれたり、自分のコトのように喜んでくれたりする、優しい人ばかりでした。」
「そんな人達の中で、高卒でプロの世界に入って何も知らんかった俺が今の今までずっと野球してこれてる事──ホンマに感謝してます。」