この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
逆転満塁ホームラン!
第18章 夢の高級ホテル
きっと私が助けれない部分を、彼なら助けてあげることが出来るだろうから。勿論、逆も然りなんだけど。
感動と驚きでシーン、と再び沈まり返った会場をどうするべきかと考えている時に……
聞き覚えのある声でハイテンションの野次が飛ばされる。
『めっちゃボンボンじゃないっすかーー!!うらやましーーー!!』
「ッ、ははっ!」
「ちょ、止めろって藤堂!おめぇ…めっちゃ良いシーンだったのに!」
皆に止められているのにも関わらず、全力でそんな事を叫ぶナイン組のメンバーである藤堂君。
彼の空気の読めなさは時に鬱陶しい事もあるけれど、今回に限っては神様かと思えたほどに有り難かった。
だって藤堂君の一言は皆が言いたかったことを代弁してくれた様なもんだし、オマケにキッチリと笑いも取ってくれている。
関西人ではないのに的確なボケっぽいツッコミで場の雰囲気を変えてくれたのだから、今回ばかりは藤堂君には感謝状を送らないと。