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逆転満塁ホームラン!
第21章 俺の自慢の嫁
今、その自分がされて面倒だった事を奥さんにしてしまってこういう事態になってるって事に気付いてんのか?気付いてねえのか?
電話の向こうでライターの音が聞こえて、無性に寝起きの一本を吸いたくなった俺はパンツだけ履いたままリビングへ移動した。
「でも俺のところに来てないとなれば、総司君のところだろ。」
「……またあいつか。」
「しょうがねえじゃん、何か有れば頼りたくなるのが幼馴染ってもんだろ?俺とお前みたいに」
「でも俺とお前は同性やんけ」
「人によっては男女間の友情も成立すんの。まあ、総司君は吉瀬ちゃんの事大好きだけど…人のモンに手出すような男じゃねえし、第一それだけ一緒に居て親友やってきめんなら何だかんだ言いながらも吉瀬ちゃんがお前にぞっこんなのも理解してると思うぞ。お前が吉瀬ちゃんにゾッコンなのと同じように。」
「でも、どうしたらいいん?んなん、あいつ電話の電源も切ってるし俺住友の家知らんしどうする事も出来やんやん。」
「んな事しなくても明日になったら帰ってくるべ?だってお前、明日の午前11時から会見だろ?」
「…へ、俺お前に言うたっけ?」
「─はあ?お前が酔ってる時に泣きながら"俺、決めたから"って決意表明して、ついでに俺への感謝と愛の気持ちも語ってたやろ。」
「無意識やわ。」
「そりゃどーも。……でも、話し変わるけどさ」
「ん。」
「誰にも言ってないんだろ?」
「おん、知っとるのはお前と監督と監督以上のフロント側の人間だけやな。」
「それも酷な話しだぜ?何で誰にもいわねえんだよ。」
「それが俺の美徳やねん」
「ああ?美徳だあ?」