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逆転満塁ホームラン!
第3章 不吉な予感
「流?トイレ?」
「違う、吉瀬と喋ってくる。」
「……っ、いいやん、別に。今は呑んでるんやろ?仕事の話する時じゃないやん。ここ居ててよ。」
「うっさいねん、お前に指図される筋合い無いわ。」
冷たくぶっきらぼうにそう言いのけた天草流の視界に映るのは私だ。
柳君と言えば、隣に座るロリ巨乳の女の子のおっぱいを揉みしだきながらそんな天草をニヤニヤと見つめている。
必至なのは猫目の女の子、かな。
他の子達は多分、枕要因なんだろう。
先輩の顔も有るから二人の事を好きであっても口に出して言えない雰囲気が痛い位に伝わってくる。
「柳、なんか歌えへんの?」
私の隣に偉そうに座った天草は、そう言うとデンモクとマイクを机の上で滑らせて柳君の前へ置いた。
ナイス力加減って……関心してる場合じゃないか。
「はは〜ん、お前ってやつは吉瀬ちゃんと話す内容聞かれたくないから俺に騒げってか?」
「はあ?んなワケあるか。お前が歌ってないから気回して言うたっただけじゃ。」
「ほいほい。ミサトちゃん、俺と愛が生まれた日デュエットしとく?ま、この歌歌えるのはミサキちゃんしか居ねえし俺は今、それしか歌いたくねえし。」
「……そう、やね。」
ミサキちゃんと言うのが猫目の女の子。
柳君の言葉には拒否権の無さが現れていた。こういう所は流石の幼馴染、やっぱりお互いの事を助けるというか──上手い事するんだなあ。