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逆転満塁ホームラン!
第4章 深夜の炭水化物
「いやっ、そういう意味じゃなくて」
「じゃあ何よ。あたしみたいな女と一緒にご飯食べるのがいやってことやろ?」
「違うわ、アホか」
「お前、今深夜の一時前やぞ?こんな時間から普通、女がラーメン食うか?ましてや、露店って……」
「ネーミングセンスもヤバイやろ、横ちゃんラーメンって友達の作ったラーメンみたいやんけ」
……今更あんたがそれ言うか?!と叫びたいし、隣で冷めた目をしてるコイツをぶん殴りたい。
あのクラブにイカ焼きを用意してもらった時点で…
いや──それより前に焼肉屋さんで遭遇してた時点で、私がオッサンよりもオッサンを地張って行ってるのは気付いてたはずだ。
それを何が今更、ヤバイだ露店だって。
「……あんたさあ、女が毎日スムージー飲むとかヨガやってるとか、ラーメン深夜に食べへんとかそういう偏見持つの止めたらどないなん?」
「あ?」
「女だってビール飲んだらお腹出るし、散々飲んだ後はラーメンかウドンで締めたいもんやねん。次の日休みなら、そこに餃子頼むのはフツーやわ。」
「ヨガみたいな止まってポーズしてるだけのやつもな、好きな人もおれば私みたいに苦手な人もおるわけ」
「そりゃあな、ミサトちゃんみたいに見た目完璧な子はみんな努力してるで?」
「でも努力の仕方は違うねん。食事制限なんか運動なんかエステなんか……分かる?みんな違うワケよ。」
「まるで私が全人類の中で一人だけ可笑しい女、みたいな事言うのホンマに辞めてほしいわ。第一、出会った時からそういう女やって知ってたやろ?何を今更、驚く必要があるんか意味不明やわ。」
酔ってる私の口の強さは誰も勝てない。
あの青山先生と阪神トークをした時も、あたしが勝った事が何度かあるのだから。それ位、お酒を手にした私は鬼に金棒なのだ。
何度も言う様に、良いか悪いのかは別にしなくちゃダメだけど。