この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
逆転満塁ホームラン!
第4章 深夜の炭水化物

「……うるさくしてゴメン」

「ん。」


「……ん、って。明日ナイターと云えど試合やろ?自分の部屋帰って寝たらどう?もう私も電話せえへんし」

「ああ?お前、散々俺の睡眠邪魔しておいてイキナリそれかよ。」

「いやっ、苦情言いに来ただけやろ?もう謝ったし、マジで悪いとおもってるし……てか第一、あんたの体力心配して早く帰りって言ってるだけやねんけどな。」


「……チッ」

──今、舌打ちしたよね?コイツ。

自分の耳を疑いそうになったけど、こんな場面で舌打ちと聞き間違いをするほどネガティブではない。


ひえええ、と漫画のような声を出したい気分だ。

人の部屋に勝手に入ってきて、煙草吸って、ほら今だって勝手に残りのアクエリアス飲み干して……舌打ちをするのは、きっと私の方だろう。

「……んやねん、そんなチラチラ人の顔見やがって。俺の顔に何か付いてんのか?」

「──いや、そういうワケじゃないんやけど」


「じゃあなんやねん、見とれてんのか?」

「はあ?」


「ははっ、んな顔して否定すんなや」

子供のように笑った彼は、徐ろに立ち上がり部屋をクルリと見回した。

「俺の部屋よりちょっとデカイ」

「そ、そうなんや。」


「……へえ、なんか損した気分」

「何なら交換する?お風呂しか使ってないし」

バスローブは使ってるけど……天草も自分の部屋に有ったと思われるバスローブを着てるし別に問題ないだろう。

それなのに、せっかくの優しさを「いいわ。」とだけ返した彼は、今度こそ他人のベッドに勝手に寝転がる。

「俺もこの部屋で寝ようかな」

「じゃああたし、あんたの部屋行くから」


「はあ?」

「はあ?じゃないやん。アンタ、他所の女と一緒に寝たくないんやろ?私も他所の男と寝たくないし。てか一緒の部屋で寝るとか話し違うし」

「……。」


「お前ってさ」

「なに?」

枕を二つ使い、かなり頭を高くした彼に横目で見られると嫌でも……胸がドキッとする。

きっと部屋の照明のせいでもあるだろう。とか強がるけれど、それだけじゃない。

この天草流という男の、色っぽい少し低い声……そして整い過ぎてる位に端正な顔立ち……濡れた黒髪……ああ、コイツの全てが女泣かせなんだ、と冷静に心の中でそう思った。

/337ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ