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逆転満塁ホームラン!
第6章 チワワの逆襲

「天草?柳?俺の予想では上に直談判して、その年齢の子を……ましてや阪神側が獲得してた子をバックルームに居れさせるなんて、その二人か内海さん位しか出来ないと思ってるんだけど」


「そのっ、それって私が抱かれてってこ「そういう事。」


近藤さんから貰ったバックルーム入場許可証を捨ててやりたい。はあ?と。もうその一心だ。

「えっと…」

「言いたくなかったら言わなくて良いんだけどさ。」


「いや言いたくないとかじゃないんですけど。何も無いですよ、私。」


「何もって本当に何も?」

「WWCはウィングスに関しては過保護な位、過保護なんだよ。それは知ってるでしょ?だからこそ球団スタッフとか各球場のバックルームスタッフでさえも若い女は入れないってのが暗黙のルールなんだよね」


「……。」


「だからこそ、裏は知らないけど表向きではビールの売り子達含め業界関係とは合コンとか一切禁止してる。勿論、チアガールの子達とも。」


「恋愛禁止っていう、アイドルみたいな発想じゃなくて……野球選手なら誰でもいいや、とか思う様な頭の悪い女に引っかからない様にしろよ。ってのがWWC本社からの一番の忠告なワケよ。」


「だからこそ歴代の関係者を見ても、基本は男だし女だったとしてもオバサンとか当たり障りの無い人たちしか居なかった。」


「でも、そこに急にキミが入ってきたわけじゃん?」


「年齢も若くて、顔もそこそこで。……もし誰かに抱かれて、それが原因となってバックルーム入る事になったなら、俺としてはその相手が誰なのか把握しておきたいんだよね」


「把握出来たら、そいつとしか絡めない様にしといたら……まあ他の選手とも接点が無くなるし、キミにとっても俺達球団側にとってもメリットしかないからさ」


鬼の様にマシンガントークをし続けたチワワが、一度ゆっくりと息を吸った。きっとこれが、一通り話したい事を言い終わったと云う彼なりの合図なんだろう。

あまりにチンプンカンプンな事を言われて、もう怒るというよりも笑いだしてしまいそうだ。


きっとこれが関西人の悪いクセ。

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