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逆転満塁ホームラン!
第6章 チワワの逆襲

「まあさ、俺も選手も所詮は大元のウィングス・ワールド・カンパニーの意見には口を出せる様で出せないんだよ。」

「だから、そんな上からの通告なら俺達はキミのことを受け入れるしかないけど。──でも、言いたい事も分かってくれるでしょ?」


「やっぱり俺はマネージャーとしてアイツ達を守る義務があるからさ。」

机の上に無造作に置かれてあったミルキーを二つ、口の中に放り投げたチワワは、一体何を考えてるんだろう?


いや、仕事熱心なのは手に取る様にして分かった。

勿論会社やこの人が、死ぬ程ウィングスの選手達を大事にしているのも分かる。

だけど……何度も言う様に、この人の言ってる内容自体は全くのお門違いってやつだ。


「あ、あのっ千葉さん」

「ん?誰に相手してもらったか言う気になった?」


……相手してもらった、って。

呆れる、笑える、というより失笑。

一体、世の中の女が全員ウィングスの選手相手なら喜んで抱かれるとでも本気で思ってるのだろうか。

子を愛して信じる事は大事だけれど、ここまで行き過ぎるとそんな愛情なんて、ただの親バカでしかない。


柳といいコイツといい、悪気のないアホが多すぎて反吐が出そうだ。その点、天草は──最強に腹が立つけど目に見えて意地悪だし悪気が感じられるから一周回ってマシな方かもしれない。


「ゆっくり聞いてもらえますか?」

「もちろん。」


「私──誰にも抱かれてないんですけど。」




「はい?」


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