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逆転満塁ホームラン!
第6章 チワワの逆襲
「へっ、ちょっと待って。じゃあ蒼井さんは誰とも寝てないって事?それなら……何でイキナリ、バックルームスタッフに抜擢されたの?」
目を大きくしてキョトンとアホ面を晒しているチワワはさっきまでのギラギラした瞳とはまた別の瞳を持っている。
「私はWWCに他の知り合いも居ないですけど、その通りウィングスの中に男と女の関係になった選手も居ないんです。」
「だけど……総司は私をWWCには入れ込まない。それは言い切れます。」
「いやいや、だからそれなら誰が蒼井ちゃんをってなれじゃん?」
「多分、それは私の勘なんですけど…」
どうせ確認の電話なんてイクはずが無いだろうし、いっその事総司パパの名前を勝手に使っちゃおうかな、なん野暮な事が頭に浮かんだ瞬間だった。
ノック音なんていう上品な音を響かせずに、ドアを強引に開けた男がズカズカと私の隣に座り込んだのだ。
自分の身体の大きさなんて気にも留めてない様に、足を大きく開いて深くソファーに座り込むと、チワワと同じくしてミルキーを二つ、自分の口の中に放り込む。
そして……王子様スマイルを私に一瞬だけ浮かべたのだ。
そう、あの……話しの根にもなっている……柳恭平が。