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秘メゴト
第4章 勇史と柿元
「君が、柿元君か」
毎日来ていた勇史の部屋に、柿元と二人並んで勇史の前に立っていた。
椅子を回転させ二人に向き合うと、柿元を足元からゆっくりと見上げていく。
「はい。伊都…さんとつき合う事になりました」
伊都の手をとり、ギュッと握る。
緊張のせいなのか柿元の手が冷たい。
勇史はチラリと伊都に目をやると、眉を八の字にし困った顔をして伺いをたてていた。そんな姿を見た勇史は、口元に手をおき隠しながらニヤリと笑う。
「そうか。おめでとう、伊都。お祝いに柿元君に良い事を教えてあげようか」
「良いこと?」
「ああ、君に知っておいて貰いたいことだ」
妖しく微笑む勇史を見て、伊都は
背筋が寒くなった。
何か悪い予感がした伊都は、柿元の前に立ち二人の会話を遮った。
「伊都、何している?柿元君と話している最中だ」
「あ…あのね、勇史君。また今度でもいいんじゃないかな、ね?」
腕を組み、伊都を見つめる勇史。何度もその目に見つめられ熱くなった事があるのに、今はその逆でただ、ただ寒い。
「伊都」
低く、重い声に伊都の肩が震える。
そして、次の言葉に絶句する。
「服を全部、脱げ」
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