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two roses & a lily
第6章 出会い
メアリーが静かに立ち上がり、ジョンの肩に手を置いた。
「だから、ジョアンナのために医者になろうとしてるんでしょ。ボブから聞いたわ。
ボブにも言われたと思うけれど、あなた、カウンセリングにかかった方がいいわ。
今のような不安定さがあったら、他人のことは診れないもの。」
「病人は医者になれないってか?」
「あらやだ、お医者さんだって病気にはなるわよ。
病人だから医者になれないなんてこともない。
でも、妹さんを思い起こすことが起きて冷静で居られなくなるなら、診察やオペに影響があるかもしれない。
カウンセリングでそこを診てもらったらって私も感じるわ。」
僕も席を立ち、ジョンの両肩に手を置いて言った。
「ジョン、一緒に行こう。問題がなければそれでいいんだし。」
うぅっ、うぅっ、
ジョンは泣きながら頷いた。