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two roses & a lily
第8章 ハイスクール時代
「ジョン、帰るよ。」
メアリーと僕とでジョンを間に挟み込むようにして、僕はジョンの腕を掴んで車に向かう。
ジョンは『大学』『メアリー』と呟いていた。
「ジョン、携帯の電源切っただろう。何度も電話したんだよ?」
退行から覚める反動が予測できないので意識を反らせる。
ジョンは電源を入れて画面を見る。
「すげぇ電話が来てる。誰だこれ?」
後部座席に乗せ、シートベルトで拘束し、メアリーが隣に乗り込む。
「僕だよ。突然居なくなったから、電話したんだ。わからないか?ボブだよ。」
安全を確保してからレベル3の『ボブ』を口にした。
ジョンの表情が歪むが急いで運転席に移ってエンジンをかけた。