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サイドストーリー9
第5章 横浜ホールディング
横浜駅はものすごい混みようで、浴衣姿のカップルがどんどん根岸線のホームへ向かって行く。
今日は横浜の花火大会だ。

昨日山田さんから急に
「明日の花火大会、行ける?」
と電話があって
「行く!」
と即答した。

「楠に誘われてるけど、楠のマンションでいい?」

近頃経管は忙しくて
山田さんとのデートもままならないから楠さんや野口さんに会っていない。
チコちゃんや花ちゃんにも会いたい。

「うん。おじゃましたい」
「じゃぁ、言っとく。料理は花ちゃんが作ってくれるらしいから
酒だけでも持って行こう。
あ、あと、浴衣で来いって」

そう言われてお母さんに慌てて浴衣があるか確認して。
お母さんの若い時の浴衣をタンスの奥から引っ張り出した。
レトロな柄がとってもかわいい。

「買いに行けば?」
とお母さんは言ったけど。これがいい。
お母さんがお父さんとデートの時に着た浴衣だもの。

「山田さんまで浴衣だとは思わなかった!」
人混みの中で待ち合わせ場所にいる山田さんは
早く来ていたのか少し着崩れていて、それもかっこいい。
「野口が着て来いって言うから」
そう笑ってから

「のぞみちゃん、浴衣姿可愛いね」
そう言って、会社での顔からは想像できないほどやさしい顔で
その場でパシャっと二人の写真を撮った。

「常務に送ってやろう~っと」

ニヤニヤしながら携帯を操作して。
なんだかんだ言いながらお父さんと仲がいい。

山田さんは私の手を取って、人の波に乗った。

「今日は浴衣の女の子が多いな」
近頃はまた浴衣ブームだ。
「でものぞみちゃんが1番可愛い」

照れもせず、優しく笑いながら山田さんはそう言ってくれるから。
この浴衣着てきてよかった。

「山田さんもかっこいい」

私たちは人混みの中でギューッと手をつないだ。

END****


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