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サイドストーリー9
第25章 乙女☆大作戦②
誕生日は平日で。
「お誕生日おめでとう!」
と朝一番でメールをして
その日は山崎に何も言わずに定時で帰った。

野口さんと山田さんと楠さんに
「8時まで残業させてください!」とお願いして
(ごめん!山崎!誕生日に残業させて!)
8時半ごろ家に着くように計画した。

私は定時で帰ってすぐに
すでに申し込みをしてあった1日だけのケーキ教室に飛び込んだ。
1番簡単なコースで、2時間で完成すると
それを持って山崎の部屋に行く。
合いカギで入った部屋は相変わらずきれいで生活感がない。

用意してあった簡単な飾りを急いで付けて
終わるか終らないかの時間に鍵が回される音がした。

「あれ?来てたんだ」

私を見てビックリして
そのまま部屋の飾り付けにビックリしてくれた。

「うわっ。ありがとう。
ビックリした。何も言ってないから。今日はフツーに会わないのかと思った」

嬉しそうに笑ってくれて、サプライズした甲斐があった。

「じゃーん!みて!ケーキも!私が作ったのよ!
定時で帰って作ってきたの!って料理学校の先生とだけどね」

そう言っておどける私の手からケーキを受け取ってテーブルに置くと私を抱きしめた。

「ありがと。本当に嬉しい」

「お誕生日おめでとう」
「ありがとう」
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