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サイドストーリー9
第26章 恋のばんそうこう
「無理やり仕事を終わらせた」
羽田からそのまま来たようで、
「何?綾香に会いたくて急いで帰国したんだけど?」

久しぶりに見た顔は、やっぱり好きな顔で
「私、別れられるかなぁ・・・」
自分の気持ちに自信がない。
「誰と?何?俺がいない間に浮気してた?」
「別れたいのはあんたと」
「俺?」
「そ」
「何?俺たち別れんの?」

白木は蒸し暑い梅雨の陽気を吹っ飛ばすように生ビールを一気に飲んだ。

「なかなか会えないからさ。ここらで区切りを付けたほうが良いかなって」
こんなみんながいるところで言う言葉じゃない。
けどコイツは言える時に言わないと、明日からまた出張かもしれない。

幸い、みんなは酔って来てこっちにはお構いなしに飲んでる。

「彦星と織姫よりは会ってるだろ?」
そんな風に苦笑いするけど。
そう。・・・・1年に1回以上はね。

おりしも今日は七夕。
外はあいにく雨だ。

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