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第2章 オンナの落とし方

～彩音のカコ～

20歳の時…
初めて彼氏ができた。

大学の先輩で、誰にでも優しく、いつでも笑ってくれてる先輩だった。

いつも可愛いねって頭を撫でて抱き寄せてくれる。
歩くときはいつも手を繋いでくれていた。
ファーストキスは大学の仲良しみんなで行った遊園地。
突然みんなの輪から離れて手をひいて連れていかれたシアター型のアトラクションで、いきなりキスをされた。

そして……中国への留学が決まったことを告げられた。

遠距離だけど帰ってくるまで待ってて欲しいと。

そう言って優しくキスをされた。

それから2週間。あっという間に彼は旅立った。
準備で忙しかったからほとんど会えず、
離れられなくなるからと空港へのお見送りも断られた。

それからの連絡はほとんどがメール。
1日10通以上していたものが、私も就活で忙しくなったこともあり、大学を卒業するころには、週に何度かしか連絡を取っていなかった。

でも彼が中国で勉強した知識を持って帰国するって言うから。それを信じて私は待っていた。


社会人になって1年が経とうとした頃。
帰国した彼からハガキが届いた



結婚しました




私は呆然とした。

……え？？？

…………待ってたのに


…………私はなんだったの……？？


涙が枯れるほど泣いた。
声が枯れても泣いた。
もうどうにもならない現実に泣くしかなかった。

それから私は男性を信じなくなったんだ。