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美女の危ない立回り
第4章 始まりの夏(残暑)
入室の手続き待ちで、3組位カップルが並んでいる。
パネルの部屋数は5室以上空いているので待つことは無さそうであった。
列に並んでいる女子を見ても明らかに藤沢ユウカは極上の女だった。
東田に対してユウカは敬語で話していたので、普通のカップルではないなと皆興味が湧いたのだろう。
列にいる皆が最後尾の二人の方を振り返った。
全員が見た瞬間に目を見開いた。
藤沢ユウカのあまりの美しさに度肝を抜かれたようであった。
男達は何度もユウカをチラチラ見るし、女達はユウカを見て一瞬固まった後、前を向いて2度と振り返らなかった。
何度も後ろを振り返る彼氏の手をぎゅっと握って抗議の意を示している子もいた。
ラブホテルにいるという事は今からセックスすることになるだろう・・と男達はユウカがセックスしている光景を想像しているのかもしれなかった。
視線に気付いたユウカは少し恥ずかしそうにうつむき気味になった。
敬語で話すと言うことは、カップルでは無いだろうと皆が想像していた。
付き合っている訳でもないのにユウカほどの女を部屋に連れ込もうとしている東田を憎ましく思っているのかもしれなかった。
東田はかなりの優越感を感じていた。
順番が来て部屋を選ぶ。
部屋に向かうエレベーターの中で東田はユウカの横顔を見ながらさっきの事を話した。
東田「みんなユウカちゃんの事、見てたなぁ?」
ユウカ「見てましたよね・・」
東田「やっぱり可愛いから皆見るんよ」
ユウカ「そんなコト、無いです・・多分子供っぽくて場違いだから」
東田「そりゃ皆と比べたら若いもんなぁ」
場違いな訳あるか、とユウカの服の上からでも分かるイヤラしいボディを見て東田は思った。
エレベーターのベルが鳴ると、二人は無言になった。