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地獄
第25章 お強請り
「自分の気持ちいい場所を、俺に教えることで奈緒子を知りたかった。俺は奈緒子を攫った、奴隷とさせるためにな。しかしだからといって、虐め抜く訳ではなかった。いっしょに快感を得て、気持ちよくなりたい。楽しくはないかも知れない、それでも形になることをしたい」


 坂本の身勝手が、ここでも始まった。


「奈緒子、お前のお強請りは、自分の気持ちいい場所を教えているのだろう?」
「違います、奈緒子は奈緒子の身体がよくわかりません。敏感な場所とか、わかりません」


 奈緒子が怯えながら、本音を言う。
 ここはしっかり理解をして貰わないと、本当に殺されると直感が走ったからだ。


「では? 何故クリ〇リスを舐めて欲しいとお強請りした」
「奈緒子は、ご主人様が怖い。だからです。優しくして下さりませんか? 御慈悲が欲しい」


 奈緒子が恐る恐る、坂本に懇願した。
 坂本が少し考える。


「奈緒子がするお強請りは、ご主人様に奈緒子を教えて戴くためだとお考え下さい」
「考える?」
「はい、奈緒子の敏感な場所を探して戴くためだと」


 奈緒子がそこまで言うと、坂本も見た。
 口からは激しい息遣いがする。
 まだダメージはある。それを息遣いが教えていた。

 
「なるほどな、今まで激しく責められたことがないのか……わかった。奈緒子のことだから、数えきれない男と遊んでいると思ったが……仕方ないな。開拓していくか」


 坂本が納得する。
 いやそんな素振りをした。
 おそらくは、知っていた。それを知らない振りをしている。そんな雰囲気があった。


「いい女だ。攫った甲斐がある。奈緒子、こうなったんだ。俺と楽しい『愛』を作って……いや、創造しよう」


 冷えた胸を坂本が舐めながら、暖めてやる。


「……楽しむような女ではないです。奈緒子は美味しくないです。これだけは言っておきます。これだけは言って後はお任せ致します」
「ビデオカメラに叫べ」


 坂本がビデオカメラを見せる。
 目でやれ! と無言の声を出す。

「奈緒子の開拓は、ご主人様にお任せ致します。本当こんな女でいいんですか?」

 
 奈緒子が叫ぶ。
 

 
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