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地獄
第39章 便器奈緒子
「汚臭愛、ここに正座しろ」


 坂本が言った。
 場所はマットの横、そこには二畳か三畳分のスペースがあり、近くには鏡がある。もちろん普通の鏡で、マジックミラーではない。
 近くに排水溝があり、そこにシャワーからの湯が流れ込んでいる。床は湯の熱に暖められていて、寒さはしない。


 奈緒子は言われるがままに、そこに正座をした。
 背筋は伸ばす。
 すると背中の肩甲骨あたりの少しだぶついた肉が、段々になった。そのためか腹の段々は消えぽっこり腹は解消される。


 坂本は腹にシャワーをあてる。湯の温度を下げ水にした。それを身体に浴びる。
 体温が下がり、少しずつ、少しずつ、冷えていき……用が催してきた。
 

「奈緒子」


 冷たい視線が、女を刺す。
 

「はい、何ですか?」
「お前は俺の……便器だ!」


 坂本がやろうとしていることを口に……した!


「便器になれ! これからは肉便器になって身体を張り、俺が小便を……かけてやる。そうすれば汚臭愛は現れる! なあ便器奈緒子!」


 坂本が笑いながら、言った。
 奈緒子の顔がますます青くなる。


「便器……ですか」


 涙が溢れ落ちる。
 まさか、まさか、ここまで虐め抜くなんて……奈緒子が顔に両手をやり震える。
 

「今後はドリンクサービスのピル付き、奈緒子の放尿と脱糞ショー、その後に汚臭愛を呼ぶ便器奈緒子……これをセットにしてやろう」
「……奈緒子には優しくしてくれないんですか?」


 半狂乱に大声を張り上げ、坂本に訴えた。
 坂本は奈緒子に仁王立ちになる。身体が金縛りにあい、声が消え恐怖心が身体を覆い尽くす。


「言え、『奈緒子はご主人様の肉便器です。存分に便器をご使用下さい』こう言え」


 坂本が殺気を込める。
 奈緒子は……涙を大量に零し、顔を上げる。


「奈緒子は肉便器です。存分に便器をご使用下さい」


 涙声でお強請りを……する。



 



 

 
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