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地獄
第40章 日菜子
管理室を出た奈緒子が、一階のエレベーター前に佇む。
エレベーターが降りてくるのを待っていた。
時々、モゾモゾと身体を捩らせる。パンティとブラを身にしていないためだ。
大切な場所が擦れる。
激しい責めを喰らった女は、多少の刺激も身体が敏感に反応を示した。
「それにしても」
奈緒子が一階を見渡す。そこは見事なまでの管理室で、事務所のドアがにポツリとあるだけだ。
よくよく考えればおかしなマンションである。
女が頭を捻る。
エレベーターが一階に降りて来た。
チン、とドアが開く。
奈緒子がエレベーターの中を見ると、そこには一人の女がいた。
「田村さん、こんにちは」
女は笑いながら、エレベーターを降りた。
渋い秋物コートに黒いズボン、化粧は薄く、腰まである艶やかな黒髪に、少しふっくらした顔が印象的である。
年齢は奈緒子より上で、どこか品のあるオーラを身に纏っていた。
「こんにちは、高橋さん」
奈緒子が頭を下げる。
高橋は奈緒子の右隣の部屋の住人で、現在一人暮らし。夫は単身赴任で子供達は他県の大学へ、将又(はたまた)就職による独立……自由奔放であった。
「顔色、いいわね! いいことがあったの?」
高橋が笑いながら、エレベーターを降りる。
奈緒子が驚きながら立ち竦んでいると、ドアが閉まり始め急いで跳び乗り頭を下げ苦笑した。
いいこと? あれがいいことな訳ないじゃない!
奈緒子が自問自答している……と、高橋の手を出し、ドアを引っ掛けて開かせた。
「田村さん、大丈夫よ!」
エレベーターの奈緒子に笑顔でウインクすると、カツカツと歩き管理室の前に身体を向けた所でドアが閉まる。
「な、なんなの?」
奈緒子がポツリと漏らすと巣に帰るために、エレベーターが上がり始めた。
エレベーターが降りてくるのを待っていた。
時々、モゾモゾと身体を捩らせる。パンティとブラを身にしていないためだ。
大切な場所が擦れる。
激しい責めを喰らった女は、多少の刺激も身体が敏感に反応を示した。
「それにしても」
奈緒子が一階を見渡す。そこは見事なまでの管理室で、事務所のドアがにポツリとあるだけだ。
よくよく考えればおかしなマンションである。
女が頭を捻る。
エレベーターが一階に降りて来た。
チン、とドアが開く。
奈緒子がエレベーターの中を見ると、そこには一人の女がいた。
「田村さん、こんにちは」
女は笑いながら、エレベーターを降りた。
渋い秋物コートに黒いズボン、化粧は薄く、腰まである艶やかな黒髪に、少しふっくらした顔が印象的である。
年齢は奈緒子より上で、どこか品のあるオーラを身に纏っていた。
「こんにちは、高橋さん」
奈緒子が頭を下げる。
高橋は奈緒子の右隣の部屋の住人で、現在一人暮らし。夫は単身赴任で子供達は他県の大学へ、将又(はたまた)就職による独立……自由奔放であった。
「顔色、いいわね! いいことがあったの?」
高橋が笑いながら、エレベーターを降りる。
奈緒子が驚きながら立ち竦んでいると、ドアが閉まり始め急いで跳び乗り頭を下げ苦笑した。
いいこと? あれがいいことな訳ないじゃない!
奈緒子が自問自答している……と、高橋の手を出し、ドアを引っ掛けて開かせた。
「田村さん、大丈夫よ!」
エレベーターの奈緒子に笑顔でウインクすると、カツカツと歩き管理室の前に身体を向けた所でドアが閉まる。
「な、なんなの?」
奈緒子がポツリと漏らすと巣に帰るために、エレベーターが上がり始めた。