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地獄
第10章 性獣
「奥さん、疲れたのか? でもまだまだ許さないからな」


 坂本が笑う。
 奈緒子は密穴を見せられる恥辱、そして尾てい骨には威圧感の恐怖と、二つの出来事に気が動転している。


「ほら、マ○コだ。奥さんのマ○コだ」


 割れ目を両手で開き、中がくっきり見える。奈緒子は目を瞑って身体を捩る。捩れば捩る程、尾てい骨からの恐怖が奈緒子の思っている存在であることを確信していく。


 さっき、出したでしょ?


 声にならなかった。
 奈緒子が身体を揺らず度に、胸が派手に揺れ動く。


「奥さん、マ○コ見せつけてるのに、身体を揺らさないでくれないか? デカパイがユッサユッサしてるぞ」


 卑猥な言葉を浴びせては、尾てい骨に……徴を押しつける。
 抜いた後萎えて賢者になる男はたくさんいるが、坂本は賢者になるような男ではない。こんなことでは性獣の本能を止めることは不可能だった。


 片方の足首にある拘束具。これは本来もう一つある。二つの拘束具を使い脚を固定する。天井には移動する滑車があり、一つの滑車に一つの拘束具を配備している。
 要はまだ一つの拘束具が遊んでいるのだ。
 密穴を弄り、徴を押しつけていた坂本がいきなり離れる。
 もう一つの足首を拘束するそれを、天井から下ろしてきた。部屋の天井は決して高くはないが背伸びして届くほと低いはない。近くにある脚立に乗り天井にぶら下がる拘束具を下ろした。


 奈緒子は坂本が何をしているの? と目を追う。何をしているのか疑問は晴れない。しかし! 一つだけ確認できたことがあった。


 徴が回復しているのだ。
 何事もなかったかのように、徴がいきり立っているのだ。


 !


 絶句する。
 言葉にならない。
 

 坂本が滑車から下ろした拘束具を自由が利く足首に巻いた。金具でしっかり固定させ、外れないように鍵を掛ける。
 そして鍵を離れた場所に置いた。
 

「足首の自由は今からなくなる。その代わりに両手を自由にしてやろうか?」


 坂本が聞いてきた。
 
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