この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
マスク
第6章 失踪
義父は暗い過去に蓋をして、平静を装った仮面をつけていたんです。
義父にそんな過去があったなんて、私達は知る由もなく。

して。容体はどうなんだ?
はぁ。全く変わり映えありません。
もう事故から数年は経過しているのに。
脳死状態ですから。もう目覚める事はないのかもしれません。
しかし、たまに笑みを浮かべているようにも見える。

気のせいでしょう。

奥さんの方は?

一緒ですね。

ご家族ももう諦めているそうです。

生命維持装置を外す決意もできているとおっしゃってました。

そうか。あんな事故だもんな。生きてるほうが奇跡に近い。

人間脳死になったらどうなるんでしょうか?

心臓は動いているのに、脳は機能を果たさないなんて。

しかし、心臓にも記憶する機能があり、生きてる時の思い出などは

心臓に記憶されるらしいからな。

だから意外にも心臓で、考えたり妄想したりしているのかもしれないぞ。

西園寺氏夫妻は、旦那さんと奥様の彩也子さんは旅行先で事故に会い、病院に運び込まれていた。

運良く一命は取り留めたが、2人ともに頭の打ち所が悪く、脳死と診断されてすでにかなりの年月が経過していた。

西園寺氏は夢を見ているようだ。

自分の頭の中に作り出した架空の未来の妄想の中を彷徨い歩いている。

彩也子が事故で亡くなり、自分は再婚。

子宝に恵まれずに養子でようこを引き取り、会社を運営。

全て、西園寺氏の頭の中の空想に過ぎなかった。

ようこも秘書の高木優作も実在しない人物だった。

西園寺氏はこれから先、目覚める事があるのだろうか?

それとも、生命維持装置を外されるほうが、先なのだろうか?

かくして、この物語はこうして幕を閉じる事になる。

しかし、ようこと優作というコンビがどこかに存在し活躍しているのが、手に取るように見える。

彼らは本当に存在しない、ただの西園寺氏の頭の中の空想だったのだろうか?

それは西園寺氏にしか分からない。 完!

ここまで読んで下さった皆さんに感謝しております。
また再び頑張って、連載したいと思いますので、よろしくお願いします。
/44ページ
エモアイコン:泣けたエモアイコン:キュンとしたエモアイコン:エロかったエモアイコン:驚いたエモアイコン:素敵!エモアイコン:面白いエモアイコン:共感したエモアイコン:なごんだエモアイコン:怖かった
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ