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歌姫〰️激しい愛に囚われて
第2章 歌姫として
明るい光が見え始めた頃、麗は起き
皇帝を起こした。

「皇帝陛下、陛下」

「・・あぁ、麗。そなたの膝で
寝ていたのか。久しぶりに目覚めがよい」

皇帝は手を握り側近を呼ぶと、麗が恐れて
いたことを口にした。

「この者に我を龍と呼ぶことを許す。
異論は許さん」

「はい、仰せのままに」

「皇帝陛下、私は歌姫でございます。
貴妃や側室の方に申し訳なく
思います」

言い終わると、急に腕を引かれ
抱き締められた。

「私は龍だ。それに私には側室も貴妃
もいない」

目に見えないが、視線が麗に集まって
いるのが分かる。

「龍様、お願いです。離して下さ・・」

「離してほしければ、今日の夜も私の
元に来い、よいな」

「は、はい。陛下」

兎に角この状況から脱したいと急いで
返事をしてしまった麗は、後に起こる
出来事など知るよしもない。

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