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歌姫〰️激しい愛に囚われて
第2章 歌姫として
「陛下、陛下、龍様!!」

「そなたは私より家族が大事か!!
私は、私は」

皇帝は声を殺して泣いていた。いつもは
堂々とした態度でいなければならない。
弱みを見せれば、いつ側近らや他国に
裏切られるか分からない。つまり
甘えることが出来ないのだ。
麗は皇帝の手を探し、握り返した。

「私にとって家族は大事です。
龍様、お願いがあります」

「何だ」

「弟を家に返して欲しいのです」

告げた後、皇帝は強く抱き締め
耳元で囁く。

「そなたは、行かぬのか」

「はい、龍様のお側におります。
私があなた様を癒しましょう」

決して離しはしないと分かった麗は
こうして自ら皇帝の腕の中に飛び込んだ。
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