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愛してるからこそ...
第8章 突然の昇進
『どうだね?少し忙しくなるが
君の実力は知っているつもりだよ?
だったらもっと上を目指してみたらどうだ?』
確かに今は30で課長だからと
満足している場合じゃない。
いずれは部長職や取締役員をと思っていた。
だからチャンスなんだが…
「ありがたいお話だと思います。
上を目指すのは私もいずれはと考えておりました。
ですが私はまだまだ未熟者です。」
『だからじゃよ?
他の部長職をしてきた人に比べると
まだまだ伸びしろがあると思う。
だから部長になって色々学んで欲しいと思う。
やってみないかい?』
上に行きたくないわけじゃない。
ただ、これから朱里と結婚して
少しは時間を取れると思っていたから
それが出来なくなることが辛いだけ。
多分朱里に言えばよかったじゃん。
私のことは気にしないでというはず。
でも新婚旅行だって連れてってやりたいし
いつ子供ができるか分からないから
二人の時間を今は大切にしたいのに...
『結城くんどうかね?』
「ありがとうございます。
ちゃんとした返事は明日でいいでしょうか?」
なるべく早く頼むよ。と言われて会議室をあとにした。