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愛してるからこそ...
第1章 祝福の嵐

駅で待っていると正人が社用車で現れた。
「あれ?正人も外回りだったの?」
ネクタイを緩めボタンを外している。
眉間にシワを寄せながら不機嫌そうに言う。
「やらかしてお詫びに行ってた。
今回は手術用のグローブのサイズ違いを50箱…」
うわ…50... きついだろうなー。
違う病院から発注されればいいけど…
されなかったらまた会社の備品庫で
長い時間眠ることになる。
正人も大変だなー
誤謝りに行ったり自分の担当もあったり…
「今日弁当だっけ?」
「うん!正人の好きな唐揚げー」
「マジ??じゃ早く帰ろ。
本当はちょっと寄り道したかったんだけど
今度の休みでいいや。腹減ったー!」
ホントに唐揚げ好きなんだな。
子供みたいに目を輝かせている正人を見て
クスクス笑っていると隣から首を掴まれた。
「きゃっ!くすぐったいよ…」
「何笑ってんの?」
「だって!唐揚げって言った途端
子供みたいにキラキラしてるから…ふふふ」
「お前っ...帰ったらお仕置き決定!」
私はごめんごめんっと慌てて謝った。
それでも子供みたいにすなっちゃった正人は
絶対許さねぇ。とご機嫌ナナメになっちゃった。

