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愛してるからこそ...
第11章 いろいろな準備

じわじわと迫ってくる恐怖…
正人が少しずつ近付いてくる。
「ま、正人…?」
「俺が小型犬で大きな犬に威嚇…ね...
随分な言い方してくれんな?!」
どうしよう。めちゃくちゃ怒ってる。
ちょっとした例えを言っただけなのに…
そんなに怒る必要ある?
しかも正人は一度言われたことはネチネチと
覚えていたりする。
「例えばの話をしたの!
ただの業者さんに敵意出さなくてもいいでしょ?」
「お前があんな奴にニコニコしてるのが
本当に気に入らない。」
もうここまでくると私は営業をしていいのかと
自問自答してしまう。
あのさっきの業者さんだけではなく
私には取引先の担当の人がたくさんいる。
笑顔で話をしたり注文をもらったり
修理の依頼を受けたりとにこやかにしていないと
やっていけない仕事なのに...
でもちゃんと正人だけだと言うことは
分かってもらわないと行けないから…
「あのね、私は正人の奥さんになるのよ。
今からそんなこと言ってていいの?
それに仕事でも営業だからニコニコしてるよ?
私の仕事辞めろって言いたいの?」
正人はそれは...と少しシュンとする。
やっぱり正人は大型犬だと思う。

