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愛してるからこそ...
第12章 入籍の日
「至らない点は多々あると思いますが
精一杯頑張るのみだと思ってます。」
するとその男はまだ続けてきた…
『そりゃそうしないと
ほかの年上なのにあんたより下のやつは
納得しないだろうからね。』
自分も納得していないって顔をしている。
多分俺よりも年上なんだろう。
「確かにそうかもしれません。
だからこそ自分のやり方で精一杯やって
結果を少しでも残そうと努力しています。」
するとそいつは吸っていたタバコを灰皿に
押し付けながら俺の方を睨む。
『偉そうはガキだな。
ま、そのガキにあのクソ営業部が
結果を残すとは思えないけどな。』
ダメだ…イライラする。
こいつの話を聞くだけでミスだらけの書類と
朱里が怒っていることのトリプルパンチだ。
「失礼ですがあなたは?」
『総務の柏原です。
あ、でも俺は結城"部長"より年上ですが
課長なので敬語は辞めてください。』
鼻につく話し方をするからこっちもイライラ。
「じゃ、遠慮なく。
あんたが何を知ってるのか知らねぇが
今の営業部はみんな優秀だ。
部下を馬鹿にされては困る。
偉そう?どっちがだよ。
少しは社会人らしく人生の先輩らしく
振る舞うことをしたらどうだ?」