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愛してるからこそ...
第12章 入籍の日



布団から少しだけ出ている顔を見ているだけで
疲れなんか一気になくなって笑顔になる。

「…ったく、どんだけ溺れてんだか。」

髪を撫でながら朱里をどれくらい
見つめていたのか分からない。

見ているとパチっと朱里の目が開いた。
ビックリしたー...


「そんなに見られると穴があきそう。」


いつから起きてたんだこいつ。
もしかして寝たフリか?

「飯ありがとうご馳走様でした。」

「うん。お粗末さまでした。
ピーマン多めにしといた。」


やっぱりか。多かった。
これから朱里を怒らせるとピーマン地獄が
一生続くなら怒らせない方がいい。

「朱里ごめんな?
もう仕事の前の日は辞めるから。」


すると朱里は少しだけ布団を被って
小さな声で言った。

「別にしたことを言ってるんじゃないの。
回数が多すぎるだけ。

...1回ならいいの。」


1回ね。

「ならその1回がめちゃくちゃ長かったら?」

「...。1回だったら耐える。」


ふーん。そうなんだ。
よし、じゃ今からと…

布団をめくり朱里の上に乗ると
俺の腹に一発パンチが入ってきた。

見ると朱里がこっちを睨んでいる。
全然怖くねぇけど…



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