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愛してるからこそ...
第15章 唯一の親戚



「ごめんな?」

ん?何がって顔をしている。
朱里にとってはどう思っているんだろうか。


「部長になって時間あんまり取れないから。
休みは朱里が行きたいところに出かけような?」


朱里はブンブンと首を横に振り
休みの日はしっかり休養しないとただでさえ忙しいのに
倒れちゃったら大変!と
俺を休めることを優先させようとする。

「私はお家ですることたくさんあるから
正人はゆっくり休むの!

平日いつも遅いんだから…」

ワガママを言わない朱里に
甘やかしてやれるのは休みの日くらい。
休みの日は朱里がしたいこと行きたいところに行き
楽しそうに笑う朱里を見るのが俺の癒しだったりする。


「じゃ、映画は行こうな?
見たいって言ってたヤツ今やってるだろ?」

そう。朱里はバリバリの洋画好き。
女はみんな恋愛みたいなのを見ると思っていたが
初めて映画行きたいって言った時
見たいと言ったのは海外のカーアクション映画だった。

俺も好きだったからよし!と思ったけど
朱里は変だよね?とずっと気にしていた。


「いいのー?!やったー!!」


こんなに喜ぶんだからやっぱり行きたいところが
あったんじゃねぇかと声に出さずにつっこむ。



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