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愛してるからこそ...
第15章 唯一の親戚
「だから楽しみにして来てね。
結婚式の日とその次の日は私たちの負担だから
気にせずゆっくりして帰ってね。」
こんな贅沢はこの先無いかもしれないと
嬉しそうに微笑んでいた。
『あの、俺絶対彼女大事にします!』
そう宣言すると林は会議室から出て行った。
そのあとを朱里が追うように出る。
俺も出ようとすると
プライベート用のスマホが鳴った。
みると登録されていない携帯だった。
「もしもし…?」
『正人か?本当に正人なのか??』
誰だ?と思っていると電話の向こうから
すすり泣く声が聞こえてくる。
「あの?どちら様ですか?」
返ってくる答えにドキドキしながら待つ。
『海斗から聞いたよ。
立派になったと聞いたんだ。
正人結婚おめでとうな。
あと結婚式もよんでくれてありがとうな。』
おじさんだと分かった。
俺の結婚を喜んでくれている。
「おじさん…ありがとう。
そらから昔のことも海兄さんから聞いた。
おじさんも大変だったんだよな?
俺はもう大丈夫だから。
結婚式来れる?海兄さんとおじさんには
俺の唯一の身内としてきて欲しいんだ。」
改めて俺から誘うとまたおじさんは泣いた。