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愛してるからこそ...
第19章 愛美ちゃんの本心
「いいな?」
『あ、ごめんなさい。
結城部長は朱里さんの家族に好かれてるし
朱里さんは結城部長こ家族に好かれてるから
うまくいっているんだろうなって...』
...。
その言葉に私はどうしていいか分からなくなった。
けど愛美ちゃんが悩んでいることは分かった。
「あのね?
正人はうちの兄や父に好かれてる。
それは間違いないと思う。
私がもし正人の両親がいたら
嫌われていたかもしれないね…」
愛美ちゃんはえ?顔をしたのが伺える。
だから私は続けた…
「んー。いろいろあって正人にご両親も身内もいない。
唯一の身内がこの前見つかったけど
それまで何年も孤独で過ごしたの。
だからもしご両親がいて結婚するってなって
気に入られたかどうかは分からない。
でも、もし反対されるなら
ちゃんと認めて貰えるように説得するね!」
愛美ちゃんは少しお腹に手を置いて
黙ってしまったけど落ち着き話し始める。
『反対されていた結婚を認めて下さったんです。
私の両親も嫁に行くんだからって…
でもそのために…っ、今まで…やってきたこの仕事
辞めたくなかったんです...』
涙を流しながら話してくれる愛美ちゃんに
私はハンカチを差し出した。