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愛してるからこそ...
第20章 最高の誕生日




部長に報告するといい方向に向かっているみたいで
少し安心した。いきなり辞めて悪かったと
頭を下げられてしまった。


「辞めてくださいよ。
俺はいい経験が出来てよかったと思ってます。

初めはしんどかったけど今は落ち着いて
部内も混乱なく出来てるので。」


香西さんは結城が部長になって正解かもなと
言ってくれたことが嬉しかった。

部長になってから営業成績を残しても
どんなめんどくさい書類が終わっても
褒めてくれる人なんていないから。


「ありがとうございます。

では家の件よろしくお願いします。」



とりあえず家の打ち合わせはここで終わろうと
一言発すると横から直ぐに朱里の声がする。


「部長、お蕎麦と天ぷらがあったら私は嬉しい!」

朱里の笑顔に部長は、おぉう。天ぷらな。と
断れない性格らしい。

ま、そりゃそうだろな。
俺も朱里に笑顔で言われるとダメだとか無理とか
絶対言えねぇ気がする...


『天ぷらは嫁さんにでも教わるよ。
娘が毎日蕎麦ばっかりで怒ってたんだ。』と
笑いながら教えてくれた。
どうやら毎日そば打ちの勉強として
そばを打って家族で食べているらしい。



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