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愛してるからこそ...
第23章 波乱の年末年始
「日付が変わるくらいの時間に帰ってくる人に
病院付き合えって言うと思う?」
そうだよな。多分朱里は仕事を続ける。
だから有給を取るか定時に終わって
駆け込むしか無理だろう。
外回り中に行けるような待ち時間でもなさそうだし…
仕事終わりなら浩輔さんがいるから安心だが
有給をとった日は一人で来ることになる。
「でも心配なんだよ。お前1人で来させるの。」
正直に自分の気持ちを伝えると
私は小学生じゃないの。病院くらい一人で大丈夫。
と少しだけ怒りながら言われた。
そんな話をしているとさっきのチャラ男が
戻ってきたみたいだ。
『こんにちは。
奥さん今妊娠どのくらいなんですか?』
俺の隣に座っているチャラ男は
朱里の方を向いて話しかけてきた。
「まだ検査薬で分かったばっかりで…」
遠慮しがちに答えるとチャラ男は
そうなんっすねー。いやー、そんな時が懐かしい。
と独り言のように言いながら
『え?悪阻とか大丈夫っすか?』と
また次の話題をふっかけてきた。
朱里は大丈夫です。と答えるも
人懐こい性格を察知したのか普通に話している。
すると診察室の方から大きなお腹の
ヤンキー女が歩いてきている。