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愛してるからこそ...
第23章 波乱の年末年始
12月31日
紅白を見ながら家族で晩酌。
朱里は飲めないからジュースを飲んでいる。
『あ、朱里達は初詣行くかな?』
「はい。近くの神社に。」
『ならこれ返して新しいものを買ってきてくれるかい。』
そう言って渡されたものは家内安全のお守りだった。
なるほどこれと同じものを買ってくるのかと
納得して朱里の身体を冷やさないように
コートを着せてマフラーにニット帽を被せて
近所の神社へ初詣に行った。
日付が変わる直前だから
みんなお参りするために長い列を作っている。
朱里としっかり手を繋いで長い列に並んだ。
多くの人にぶつかるといけないから
朱里を人が通らない方へとやる。
「寒くねぇか?」
「うん!大丈夫だよ。」
もうすぐお参りって時にある女に声をかけられた。
『あれ正人じゃん?!』
そこに居たのは大学時代の元カノだった。
こんな所で会いたくない奴に会ってしまった。
とりあえずこいつとの思い出は最悪だ。
付き合った期間は短い。
付き合ってすぐに違う学部の奴と
大学内でヤッてるのを見て別れを切り出すと
ストーカーのように追わえてきた奴だ。
俺を見ていたかと思うと隣の朱里をじっと見ている。