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愛してるからこそ...
第23章 波乱の年末年始
「泣かないで。
赤ちゃんが正人を守ってくれたんだよ」
朱里の言葉を理解することが出来なかった。
それでも朱里は続けて話をする。
「会いたかったし
授かった命は産んであげたかった…っ!
でもね、赤ちゃんが私と正人を守ったの。
あの女の人ね、正人と別れてって言ってきた。
だからもう結婚してるしそんなに簡単に別れられないし
別れたいとも思わないから無理って断ったの。
そしたら正人が死ねばあんたに苦痛が与えられる。
私もそのあと死ぬから。って。
あの人が立ち去る時に咄嗟に
腕を掴んじゃったの。
そしたら首しめられちゃった。
苦しくて辞めてくださいって叫んで
手を振りほどいたら落ちたの。」
あのクソ女マジでありえねぇ...
「警察に目撃者が話してくれてた。
被害届出すか?」
朱里は首を横に振る。
今はゆっくりしたいしこれ以上大事にしたくないと
被害届は出さないと言い出した。
「いいのか?」
「うん。平和に過ごせればそれで充分。」
「本当に悪かった。」
「正人のせいじゃないでしょ?
正人は私のために買いに行ってくれたんだもん。
ありがとう。」
「これからも隣にいてくれるか?」