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愛してるからこそ...
第23章 波乱の年末年始
そんな俺を見て看護師がやってきた。
そしてどうぞとコンビニのおにぎりをくれた。
『昨日からずっと居てお腹空いたでしょ?』
食べて?お昼ご飯用に買ったものだからと
ひとつのおにぎりを渡してきた。
俺は小さく頭を下げておにぎりに手をつけた。
『流産しちゃったパパとママは
みんな自分を責めちゃうの。
でも実際そうじゃない。
今回だって落ちた事が原因かもしれないし
染色体異常があって流産ってなったのかも…
だからパパとママは
お腹に来てくれた子をたまに思い出して
次にさずかった子供を育ててあげてね。』
「でも今回のこと妻は思い出すことがある。
子供を見ると思い出して辛い思いをすると思うと
もう悔やんでも悔やみきれないんです。」
朱里に辛い思いをさせたくない。
自分が子供を殺めてしまった罪を背負って
一生生きていくとしても
朱里には幸せに生きていって欲しい。
『奥さんは大丈夫だと思うよ。
女の人は強いの。
少し休んで体調戻したらまた赤ちゃん
きてくれると思う。
そうなったら女の人は前の赤ちゃんのことを思って
この子を育てようって強くなるの。』
俺にも強くなれと言われているみたいで心に響いてきた。