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愛してるからこそ...
第26章 最愛最強の嫁


営業部に戻りながら朱里がこんなことして
何が目的なの?と怒っている。

怒っている時の朱里にはあまり話しかけたくない...


「あれ多分玲香の仕業だな。」

「...ま、え…」

「ん?」

「名前!!下の名前で呼び捨て?!」


げっ!と思いながらついつい言ってしまったから
今度から野々村と言うことにしないと
そのうちブチ切れそうだな。

「野々村と話すから。
朱里も一緒にこいよ。

この写真があるってことは近いうちに
接触してくるはずだから。」


朱里は自分の右手パンチを左手で受け止めながら
ブツブツ言っている。

営業部に戻り朱里は外回り。
俺は書類を片付けていると自分のデスクの内線が鳴る。


「はい。営業部結城です。」

『受付の水本です。』

「あぁ。お疲れ。」

水本からの内線で電話がと言われた。
誰?と聞くとタナカさんだと言われた。

タナカ?誰だろうと思いながら
内線から切り替えてもらった。


「お待たせ致しました。営業部長の結城です。」

『あら正人って部長なの?
出世してるのね。』


この猫なで声は野々村だ。

「タナカ様だとお伺いしましたが?」

偽名を名乗ってまで掛けてきたこいつは
本当に残念な女だと思う。



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