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第28章 あの日からもう一年

「あ！！！安藤くん！！！」


私が咄嗟に腕を掴んだもんだから
安藤くんはふらついて転けそうになる。


『危なっ！！』

「ごめんね。大丈夫？」


安藤くんは笑いながら大丈夫だよと言った。
それより聞きたいことが！


「今日知ったんだけど希望ちゃんと
付き合ってるんでしょ？？

好きな人がいるってあれ希望ちゃんの事だったの？」

安藤くんは少し俯きながら答えてくれた。

『好きだって言っていた人は違うよ。

けどのんちゃんと付き合ってるのは事実。

好きな人いたんだけど告白する前に
フラれたというか
その人には相手がいたからね。』


そうなんだ。
相手がいるなら安藤くんは優しいから
困らせたくないだろうし
告白できなかったんだね…


「今は幸せ？？」


今が幸せなら安藤くんと希望ちゃんを
応援してあげたい。

『幸せだよ？

好きだった人も幸せそうだし
もうその人を想うのは辞めて今はのんちゃんを
その人を見て好きになってるよ。』


安藤くんはしっかりとした口調で話してくれた。
ここまでハッキリ言えるなら大丈夫だよね。

「幸せにしてあげて？
それから安藤くんも幸せになってね！」