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愛してるからこそ...
第28章 あの日からもう一年
週末正人に連れて行かれたのは
なぜか四国だった。
初めてきた土地に何から楽しめばいいのか
調べる時間もなかった...
「全て予約してあるから」と言い
空港の近くのレンタカーを借りて
ぶらぶらするらしい。
まずは海の見える駅に連れて行ってもらった。
雲ひとつない快晴でとても綺麗だった。
あとはあの映画のモチーフになったと言われる
海にある線路を教えてくれた。
私は千尋になったつもりで
海に足だけをつけてみた。
それから有名な温泉へ。
近くの旅館に泊まるから車を預けて
2人で色々見て回った。
料理も美味しくて四国ってすごいと思った。
正人は文句一つ言わず運転もしてくれて
オマケに部屋に運ばれてきたものに
私は涙腺が崩壊してしまう...
「なんでぇ…?こんにゃのもらえにゃぃ…っ」
涙が止まらず鼻が詰まり上手く話せないけど
旅館のへやに運ばれたものは…
大きなタルトケーキと大きな箱だった。
そのケーキには誕生日おめでとう。と
プレートにメッセージが書いてある。
「こんなことしてもらって…
私は幸せ者だね。」
大袈裟なと笑っている…
でもこんなことだからこそ嬉しくなる。