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第30章 最終章 愛してるからこそ．．．

「この前話した時は朱里に頼りっぱなしだと
このまま結婚しないような気がするって
浩輔さんがボヤいたらお父さんがやれって
一喝したんだよ。

だからじゃないか？」


お兄ちゃんの奇妙な行動に私は理解出来ず
正人に聞いてみるとそう言われた。


「何か親になってたの。
自立して料理されると私はもう必要ないって
思われちゃいそうで嫌だな…」

「そうはなんねぇよ。
弁当は朱里だろ？それに晩飯も朱里。

浩輔さんが作るのは朝飯だけ。
それもパンをトーストして
目玉焼きとハム焼くだけだから。」


うーんそれでも寂しい気がする。
だって朝飯に味噌汁飲みたい時だってあるじゃん？

なのにお兄ちゃんに任せると毎日パンだよ？
私達日本人なのに。


心の声は読まれていて
正人は頭に手を乗せてきて

「たまにお前が和食作ってくれたら最高だな」

そう言ったんだ。


やっぱり正人は私のことをよく理解してくれている。



「あ！誕生日ね、瑞穂に教えてもらった
オシャレな焼肉屋さんに行くからね。」

「前もって予告かよ。」

「うん。じゃないとその日のお昼に
焼肉定食食べられると困るからね。」

そう、正人の誕生日当日は外回りでいないらしい。