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愛してるからこそ...
第5章 お友達の葛城くん
「「『『かんぱーい』』」」
揚げたての唐揚げをだし
ニラレバと棒棒鶏の取り皿を渡して
それぞれに適当サイズのかに玉を作り
ピラフ風のご飯を盛り付けて出す。
みんなで食べながら知り合った経緯や
仕事のはなしなど盛り上がり
正人と葛城さんは二人ですごい速いペースで
ビールを空けていく。
そして本当の目的に辿り着く。
『朱里さん、今回の件はどうしますか?
被害届出すなら早い方がいいです。』
葛城さんはメモをしながら話を続け、
香澄さんがノートパソコンに打ち込んでいく。
「葛城、朱里のナイス行動でボイスレコーダーに
残ってるんだ。これ使えそうか?」
みんなの前でレコーダーを再生し
私は思い出すと少し怖くなる。
だけど隣で正人が手を握ってくれていてよかった。
葛城さんと香澄さんは録音を聞いて
顔を歪ませる。
そして追い打ちをかけるように正人がスマホをだし
破かれたブラウスの写真を見せた。
『許せないですね。』
『本当に酷い。自分のことしか考えてない
ろくでもないやつね。』
2人はこういう案件をよく取り扱うらしい。
だから性犯罪者が特にゆるせないと。
弱いものを標的にすることが...