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愛してるからこそ...
第6章 家族への報告

帰りの車の中で正人が聞いてきた。
「朱里忘れてたって何??」
そうだ!!!
また忘れてたー。
「あ!!ねー、お母さんに報告。
お墓にご挨拶いかなきゃ…」
すると正人は少し悲しそうな顔をして
お墓の場所知らない。と言ったの。
「え?何で??」
「さぁ。多分お袋のじいちゃん達の墓なんだろうけど
じぃとばぁが自殺してた時に俺がここに来たからだ。
って言われて教えてくれなかったんだよ。」
「え?じゃぁお母さんに一生会えないってこと?」
「多分な。どこかで親戚のひとりでも会えば
聞けるかもしれないけど多分無理だろな。」
そんな...
お墓くらい教えてくれてもいいのに。
「ちゃんと手入れとかしてもらってんのかな。」
「ねー、時間かかってもいいから調べようよ。」
正人だって気になってるんだから
悪いことじゃない。
私は正人がダメって言ってもどうにかして
調べてみようと思う。
家に戻ってもそのことばかり考えちゃって
夜ご飯に作っていた肉じゃがを焦がしてしまった。
「何か心ここに在らずだな。」
「うーん。やっぱりお墓探したい。
親戚の手がかりもないの??」

