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愛してるからこそ...
第1章 祝福の嵐

携帯ショップにむかう車の中
正人が営業部であったことを教えてくれた。
「小池がな、おめでとう。って。」
「ん?あ、誕生日…」
正人は笑いながら違ぇよと言って笑った。
「指輪」
「え?これで気付いたの?」
「みたいだな。偉い質問攻めだったけど
経理の女が何か言ったって聞いて追っかけたんだよ。」
愛美ちゃんすごいなー。
あんた短時間でも気がつくなんて。
でも、これだけ素敵な指輪だから
気付いてもおかしくないかと一人で納得する。
「みんなよく気が付くね。
安藤くんも気づいてた。」
すると正人が安藤?と眉間にシワを寄せた。
そしていつ会った?と聞かれたので
エレベーターで会ったことを話した。
「何か印紙買いに御遣いだって言ってた。」
「は?役職ついてるやつが御遣いで
訳わかんねぇ女がくんだよ。逆だ逆…」
どうやらあの人はホントにお気に召さなかったらしい。
ま、正人が一番嫌いなタイプなのだ。
確かにあの時に安藤くんが来てくれていたら
あんな嫌な思いしなくて済んだのにと
今更だけど思ってしまう。
それから私達の会話はまたこの婚約指輪に
戻されることになる。

