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不利な恋愛
第1章 バンド結成

「平均点取れれば、いいんだよ、
ギリギリの勉強でのりきりたい!」
永山にも教えてやってー。
今度 補習だから。」
「え…」
「僕じゃ教えんの下手だから
止めたほうがいいです。」
そう言うと栄田は去っていった。
頭良くて威張ってない奴もいるんだな。
廊下を歩いているとテニス部顧問に引き止められた。
「テニス部ならまだ優遇するぞーっ
すぐレギュラーだ!
わざわざ軽音なんかやらなくてもいいのに。」
「先生、僕から最も好きなモノを取らないで下さい。」
どこでも引っ張りだこなんだな…あいつ…。
「スポーツも勉強も出来んの?すごいなー」
皮肉まじりに言った。
「俺はそんな事よりギターが上手くなりたいよ。」
あんまり生き生き話すからそんなに楽しいのかと
惹き込まれたくなった。
じゃ、軽音部室へと栄田は入って行った。
思ったより話しやすかったなアイツ。

