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世界で一人だけの君へ
第2章 15の春
「あら大変
時間押しちゃうわ。
急いでメイクしよ」
僕は鏡前に座り槇さんからメイクを施されていた。
僕の視線は終始槇さんを追っていたけど彼女はまるで気にしてくれない。
その時ドアをノックする音が聞こえて
ADさんが顔を出す
「槇さん!押してる!」
「ごめんなさい。
すぐ仕上がるから
ディレクターさんに完璧です♪
って伝えて」
ADさんは親指をたてると
早くねと言ってスタジオへ戻っていった。
完璧?
メイクのことだろうか?
僕はすっかり緊張から解き放たれていたことに気付いていなかった。
スタジオに入る。
僕以外のキャストは既にスタンバイしている。
焦った
新人の俺が遅れるなんて!
「遅れてすみません。
一色亮太役の田辺准一です!」
ガバリと頭を下げる。
でもみんな笑顔で俺が遅れたことを気にする人はいない。不思議な現場だと思った。
時間押しちゃうわ。
急いでメイクしよ」
僕は鏡前に座り槇さんからメイクを施されていた。
僕の視線は終始槇さんを追っていたけど彼女はまるで気にしてくれない。
その時ドアをノックする音が聞こえて
ADさんが顔を出す
「槇さん!押してる!」
「ごめんなさい。
すぐ仕上がるから
ディレクターさんに完璧です♪
って伝えて」
ADさんは親指をたてると
早くねと言ってスタジオへ戻っていった。
完璧?
メイクのことだろうか?
僕はすっかり緊張から解き放たれていたことに気付いていなかった。
スタジオに入る。
僕以外のキャストは既にスタンバイしている。
焦った
新人の俺が遅れるなんて!
「遅れてすみません。
一色亮太役の田辺准一です!」
ガバリと頭を下げる。
でもみんな笑顔で俺が遅れたことを気にする人はいない。不思議な現場だと思った。