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世界で一人だけの君へ
第5章  俳優 田辺准一
それからの俺はまるで一皮むけたように
着実に俳優として監督の期待に応えられるようになった。

ベッドシーンも殴りあいのシーンも自らこなした。

事務所からアイドルなんで...というNGシーンも無視してドラマの完成度をあげることだけに専念した。


気がつけばクランクアップを迎えていた。


最後のシーン


ーーー

雅子が親父とも別れ実家に帰るという国内線の出発ロビー


『見送りなんていらなかったのに』

雅子と並んで椅子に座る

『私のこと軽蔑したでしょ』

黙って雅子の手を握る

『亮太くん?』

『もし何年か経って雅子さんがまだ一人で、僕もまだ雅子さんを忘れられずにいたら

 迎えにいってもいいかな?』

うつむく雅子

『できない約束なんてしちゃダメ』

雅子の顔を両手で包み


『本気の恋愛が出来るようになったら

 俺に向き合ってよ』


『りょうたく...ん...』



雅子の唇に優しいキスを落とす。



ーーーー

「カーッッッッートォーー!」


「オールクランクアップです!!
 お疲れさまでした」

僕と松下さんは立ち上がる
スタッフから拍手が贈られる。


「面白い現場だったわ。
 ありがとう」

松下さんが手をさしのべてきた。

松下さんと握手を交わし

「成長させてもらいました」

と答えた。


「いやね、あなたをここまでにしたのは私じゃないわ。

 もちろん、お互い利用する価値はある

 どう、噂だけじゃなく付き合ってみる?」

意味深な目配せをする。


「え?!」

「気が向いたら連絡して」

僕の手に握らされたのは松下さんの連絡先

「松下さん...」


「お疲れさん!!」

大きな花束とともに監督が歩み寄ってきた。

松下さんにそれ以上聞くことができない。


「いやぁ、田辺くん大した俳優になったね。
 俺の代表作になりそうだよ。
 ありがとう」

といって花束を渡された。


拍手の渦の中スタッフさんにお礼の言葉をいって全員に挨拶に回った。



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