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世界で一人だけの君へ
第8章 アイドルになる?!
通用口から外に出ると大歓声。
ビックリするほどの奇声に後ずさる。
出待ちをしていたファンの子が僕を誰かと間違えたようだ。
一瞬にしてファンのテンションが下がる。
ーー悪かったな...
「あのぉ... 一高の坂井くんですか?」
その中の一人が駆け寄ってきた。
「はい」
「やっぱり!
ずっと応援してました。
私、星蘭なんです。
握手してもらえますか?」
ーー星蘭...
僕はその子と握手をして会場を後にした。
ライブから1週間。
あれから少し気になり歌番組やJYO事務所のアイドルが出ている番組を見るようになっていた。
急に降って沸いたアイドルという道...
どう考えても現実味はなく、そのまま放置しておいた。
プロ野球や大学野球部からの勧誘は絶えない。
本当は野球に未練がないわけではない。
だけど...怖いんだ。
魔法が解けてしまうんじゃないかって。
だからいつも不安で肘を撫でていたんだ。
あんなの俺の実力じゃないって分かってるから...
いつか魔法が解けてただの野球少年に戻ってしまうんじゃないか...
それが怖くて...
プロには進めない
だからもう不安で怯えるのは嫌なんだ。
自分の実力で何かを成し遂げたい。
自信をもって俺の力で成し得たんだって胸を張って言えるようになりたい。
“自分が死んでも作品は残り続ける”
ガウディを思い出していた。
ビックリするほどの奇声に後ずさる。
出待ちをしていたファンの子が僕を誰かと間違えたようだ。
一瞬にしてファンのテンションが下がる。
ーー悪かったな...
「あのぉ... 一高の坂井くんですか?」
その中の一人が駆け寄ってきた。
「はい」
「やっぱり!
ずっと応援してました。
私、星蘭なんです。
握手してもらえますか?」
ーー星蘭...
僕はその子と握手をして会場を後にした。
ライブから1週間。
あれから少し気になり歌番組やJYO事務所のアイドルが出ている番組を見るようになっていた。
急に降って沸いたアイドルという道...
どう考えても現実味はなく、そのまま放置しておいた。
プロ野球や大学野球部からの勧誘は絶えない。
本当は野球に未練がないわけではない。
だけど...怖いんだ。
魔法が解けてしまうんじゃないかって。
だからいつも不安で肘を撫でていたんだ。
あんなの俺の実力じゃないって分かってるから...
いつか魔法が解けてただの野球少年に戻ってしまうんじゃないか...
それが怖くて...
プロには進めない
だからもう不安で怯えるのは嫌なんだ。
自分の実力で何かを成し遂げたい。
自信をもって俺の力で成し得たんだって胸を張って言えるようになりたい。
“自分が死んでも作品は残り続ける”
ガウディを思い出していた。