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世界で一人だけの君へ
第9章 アイドルの道
スタジオの地下にベンツS600が停まっている。
樹村くんはキーを車向けるとピッという音とウインカーが点滅して人気のない駐車場を照らす。
『乗って』
『お言葉に甘えます』
僕は助手席に乗り込んだ。
こんな高級車初めてで座席回りをあれこれ見てしまう。
『スゴイですね。さすがstampさんです』
『ん?あ。まあね。
ほんとは軽自動車でも全然いいんだけど
みんなの憧れってあるじゃん。
裏切れないよね』
樹村くんの横顔は男の俺でも見とれてしまうほど綺麗で格好いい。
『え?そうなんですか?』
『まあな。
腹減ったから飯付き合えよ』
『はい』
入ったのは予想に反して吉牛。
『もしかしてなんか期待してた?
早くて安い。忙しい俺らの味方だよ』
『そうですね』
正直ホッとした。
樹村くんでも吉牛に行くことに。
それに高級店に連れていかれてもどんな顔をして食べていいかわからない。
『坂井、ほんとにこの世界に来たんだ』
牛丼を頬張りながら樹村くんが話しかける。
『はい。なんか気付いたらJYOさんに押しきられてた感じです』
チラリと俺を見た樹村くんは
『ばかだなぁ』
と呟いた。
『なんで俺なんですかね』
『ん?JYOさんはただの商売人だよ。
売れると思ったから声をかけただけだろ』
『僕が、ですか?』
樹村くんは僕の視線を捉える
『坂井、お前自分が思ってるより有名だよ。
プロモーション必要ない。
だから18でもいけるとJYOさんは踏んだ』
『......』
俺は言葉に詰まった。
樹村くんはキーを車向けるとピッという音とウインカーが点滅して人気のない駐車場を照らす。
『乗って』
『お言葉に甘えます』
僕は助手席に乗り込んだ。
こんな高級車初めてで座席回りをあれこれ見てしまう。
『スゴイですね。さすがstampさんです』
『ん?あ。まあね。
ほんとは軽自動車でも全然いいんだけど
みんなの憧れってあるじゃん。
裏切れないよね』
樹村くんの横顔は男の俺でも見とれてしまうほど綺麗で格好いい。
『え?そうなんですか?』
『まあな。
腹減ったから飯付き合えよ』
『はい』
入ったのは予想に反して吉牛。
『もしかしてなんか期待してた?
早くて安い。忙しい俺らの味方だよ』
『そうですね』
正直ホッとした。
樹村くんでも吉牛に行くことに。
それに高級店に連れていかれてもどんな顔をして食べていいかわからない。
『坂井、ほんとにこの世界に来たんだ』
牛丼を頬張りながら樹村くんが話しかける。
『はい。なんか気付いたらJYOさんに押しきられてた感じです』
チラリと俺を見た樹村くんは
『ばかだなぁ』
と呟いた。
『なんで俺なんですかね』
『ん?JYOさんはただの商売人だよ。
売れると思ったから声をかけただけだろ』
『僕が、ですか?』
樹村くんは僕の視線を捉える
『坂井、お前自分が思ってるより有名だよ。
プロモーション必要ない。
だから18でもいけるとJYOさんは踏んだ』
『......』
俺は言葉に詰まった。