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世界で一人だけの君へ
第2章 15の春
温かいオイルとこの香りと槇さんのしなやかな指
すっごく気持ちいい...
あ~ドラマの撮影なんて行かずにここにいたい。
この膝の上で眠ってしまいたいなぁ
なんて夢心地に浸っていたら
上から槇さんの声が降ってくる。
「田辺くん、ドラマ初めて?」
「はい」
「高校生の役なんでしょ」
「はい」
その間も槇さんのしなやかな指は僕の肌をくるくると踊るように動く。
「高校生が10歳も年上の女性に恋する話でしょ」
「そうみたいです」
「田辺くん、恋したことある?」
「え?ど、どうかな...」
もしかしたら
今この瞬間僕は恋に落ちたかもしれない。
だけど槙さんにはそんなこと伝わるはずもなくて...
「あら、恋したことないの?」
次の言葉が降ってくる。
「いや、彼女はいるんですが
それが恋なのかはわからない...」
「彼女といてドキドキしないの?」
「え...かわいいなぁ。とかは思うけど
ドキドキはしないかも」
僕はいつもより饒舌になっていた。
すっかり彼女のペースで普段は誰にも話さないことも話している。
でも悪い気はしない。
むしろ楽しいかも。
「あら残念。もったいないわよ。
恋しなさい。
ドキドキして、キュンとして
逢いたくて堪らないって恋」
槙さんの声は弾んでいる。
少しだけそんな彼女が気になって
「槇さんはそんな恋してるの?」
思わず聞いていた。
初対面の彼女になんでこんなこと聞いているんだろう。
でも聞きたい。
彼女のこと知りたいんだ。
「ないしょ♪」
すっごく気持ちいい...
あ~ドラマの撮影なんて行かずにここにいたい。
この膝の上で眠ってしまいたいなぁ
なんて夢心地に浸っていたら
上から槇さんの声が降ってくる。
「田辺くん、ドラマ初めて?」
「はい」
「高校生の役なんでしょ」
「はい」
その間も槇さんのしなやかな指は僕の肌をくるくると踊るように動く。
「高校生が10歳も年上の女性に恋する話でしょ」
「そうみたいです」
「田辺くん、恋したことある?」
「え?ど、どうかな...」
もしかしたら
今この瞬間僕は恋に落ちたかもしれない。
だけど槙さんにはそんなこと伝わるはずもなくて...
「あら、恋したことないの?」
次の言葉が降ってくる。
「いや、彼女はいるんですが
それが恋なのかはわからない...」
「彼女といてドキドキしないの?」
「え...かわいいなぁ。とかは思うけど
ドキドキはしないかも」
僕はいつもより饒舌になっていた。
すっかり彼女のペースで普段は誰にも話さないことも話している。
でも悪い気はしない。
むしろ楽しいかも。
「あら残念。もったいないわよ。
恋しなさい。
ドキドキして、キュンとして
逢いたくて堪らないって恋」
槙さんの声は弾んでいる。
少しだけそんな彼女が気になって
「槇さんはそんな恋してるの?」
思わず聞いていた。
初対面の彼女になんでこんなこと聞いているんだろう。
でも聞きたい。
彼女のこと知りたいんだ。
「ないしょ♪」